M&Aの歴史

M&Aの歴史

 今では、日本においても一般的となったと言えるMerger(合併)and Acquisition(買収)は、1890年代から1905年頃、米国にて、鉄鋼、石油などの基幹産業で、シェア拡大を狙った同業の買収(水平統合型M&A)が相次ぎました。これが第一次M&Aブームとされ、その後、1920年代に第二次ブームが到来し、生産効率や企業体質の強化を狙ったM&A(垂直統合型)が盛んになりました。
 第三次ブームは、1960年代に米国企業が積極的な海外進出を実施、異業種を組み入れての多角化を目的としたM&A(コングロマリット型)が実施されました。
 1980年代に入ると、肥大化した企業が、不採算部門を売却し、より高度成長が望める分野へ進出するためのM&A(サバイバル型、リストラクチャリング型など)が増加し、この頃に敵対的買収やLBOと言われる買収資金借入の担保に買収先企業の資産を利用するM&Aが、注目され、この頃が第四次M&Aブームとされています。
 そして、第五次ブームは1990年代前半から現在に至ります。グローバル化が進む中、国境をまたぐクロスボーダーの案件が増えたのが特徴で、金融機関のM&A、通信・ハイテク分野のM&Aが盛んに実施され、規模はますます膨らんでいます。

日本のM&Aの現状
 1980年代後半、バブル景気を背景として、日本企業が外国企業を買収する動きが加速しましたが、平成不況後は、外国企業による日本企業の買収が相次ぎました。しかしながら、1990年代前半までは、M&Aの案件数も多くて年間800件程度であったと言われています。
  1990年代後半になると、「持ち株会社制度」の解禁、「株式交換制度」や「会社分割制度」の創設といったM&Aを実施しやすくする制度が整備されたことから、M&A案件は増加に転じ、2000年代前半には、年間1700件前後に増加、05年、06年には2700件台にまで増加しました。
  2007年のM&A件数は若干減少し2600件台となったようですが、2007年の後半に行われた、日本経済新聞社がまとめた「社長100人アンケート」では、M&Aに対して、88%が「前向き・積極的に検討」と答え、9割超が経営課題に「競争力向上・シェア拡大」をあげ、M&Aも駆使して規模拡大やシェア上位を目指す姿勢が鮮明になってきていることこらみても、もはや、M&Aは金融分野や通信業、サービス業だけでなく、製造業や卸・小売関連業界にも広がり、しかも、在来業種でも活発かし、中小企業にまでも広がってきていると言えます。
  また、買収ファンドの増加、若年層経営者によるM&Aへの積極姿勢、三角合併の解禁など、M&A案件の増加要因は更に増えつつあり、事業戦略の一つとしてM&Aを活用する時代となってきています。